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なぜマリファナ常用者が「無気力なのか」が解明される

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アメリカでは癌(がん)やエイズ患者の治療に使用され成果を上げているマリファナだが、日本では古くから「違法ドラッグ」だ。

洋画や海外ドラマで描かれるマリファナ常用者のキャラクターは、トロンとした目でソファから起き上がることもなく毎日ダラダラ過ごしている……といった感じだろう。そんな彼らの「無気力さ」の原因を証拠づける研究結果が発表されたのでご報告したい。

・脳内のドーパミン分泌量を分析
この研究を行ったのは、英インペリアル大学のブルームフィールド博士が率いるチーム。まず性別と年齢が同じ38人の被験者を、19人のマリファナ常用者とそうでない19人のグループに分けた。そして彼らの脳をPETスキャン(陽電子放射断層撮影法)し、「やる気」を引き起こす脳内物質、ドーパミンの分泌量を分析したという。

・マリファナ使用者に精神疾患の症状が出る
実験中、マリファナ使用者は全員、被害妄想状態のような奇妙な感覚におちいった。被験者は「見知らぬ力におびやかされている」ような、ある種の精神疾患の症状を経験をしたとのこと。

・実験結果は研究チームの予想とは反対
ドーパミン分泌過剰と精神疾患の関連性は証明されている。そのため精神疾患の症状が出たマリファナ使用グループは、ドーパミン分泌量が多いだろうと研究チームは予想していた。しかし反対に、ドーパミン分泌量は少なかった。

・マリファナ開始年齢とマリファナの濃度も関係
この実験のマリファナ常用者たちは、マリファナを初体験したのが12~18歳と若く、普段から濃度の高いマリファナを吸っていた。マリファナ開始年齢やマリファナの濃度も、低レベルのドーパミン分泌量に関係があると考えられるそうだ。

・無気力症候群とドーパミンの関連性
ブルームフィールド博士はこの研究結果について、「コカインなどの麻薬常用者にもドーパミン分泌量の変化が見られる。よってマリファナ常用者の無気力性や野心の欠如は、やる気を引き起こすドーパミンの欠乏に関係があると説明できるだろう」と語っていたという。

一長一短の側面を持つマリファナだが、何事も「ほどほどに」ということかもしれない。ただし、念の為にもう一度書くが、日本では「違法ドラッグ」であることを忘れてはならない。

参照元:UPI(英文)
執筆:Nekolas
photo:RocketNews24.
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オリジナル記事: なぜマリファナ常用者が「無気力なのか」が解明される
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